AIDMAから100年!最新の購買行動モデル福岡版9選
購買行動モデル2024。今回は福岡版で9種をご紹介!
購買行動モデルとは、ユーザーが商品やサービスを知ってから買うまでの行動変化を表したものです。
変化の様子を4〜7段階に分解することで購入意欲の高さを推測できるので、マーケティングの施策を企画したり分析する際に活用できます。
今回は【福岡版】として福岡のメディアや店舗、地名を使ってわかりやすく表しました。(敬称略)
さて、一人の女性が西新の自宅でスマホを見ています。
彼女はある化粧品に興味があるとします。「ウルサス(ULSSAS)」というモデルで彼女の行動を分類すると
インスタの投稿や広告を見ている(U)→まだまだ客
投稿にいいね!したり保存している(L)→そのうち客
商品をタグやタブで検索している(S)→お悩み客
商品をChromeやSafariで探している(S)→今すぐ客
Amazon、Yahoo、メルカリなどで購入(A)→成約客
商品をインスタにアップしている(S)→OB客
となります。
スマホで何を見ているか、何をしているかで購入までの距離感が分かるのがポイント。購入までのプロセスのどこにいるかが分かれば、企業や店舗は対策を打ちやすくなるので大きなメリットがあります。
ちなみにウルサスは日用品やコスメなどで使われる新しめのモデル。InstagramやXの投稿から情報を集めて購入を決め、どこで買えるかをwebで検索する2段階検索が特徴のフレームワークです。
マスメディア時代のAIDMAからSNS起点のULSSAS、これから増えそうなSAUSEまで9種類の行動モデルを解説
1. AIDMA(アイドマ)
2. AIDCAS(アイドカス)
3. AISAS(アイサス)
4. AISCEAS(アイシーズ)
5. AISEPAM(アイセパム)
6. AMTUL(アムツール)
7. DECAX(デキャックス)
8. ULSSAS(ウルサス)
9. SAUSE(ソース)
1. AIDMA(アイドマ)
100年前の1920年代にアメリカで提唱された元祖購買行動モデル
対象●主力商品●店舗内買い周り●非ネット層の買い物
A(Attention)注目・・・商品を知る
I(Interest)興味・・・・興味を持つ
D(Desire)欲求・・・・欲しくなる
M(Memoly)記憶・・・記憶する
A(Action)行動・・・・購入する
商品数が少なく情報がマスメディアに限られていた時代は、KBCやRKB、FBS、TNC、TVQなどのテレビや西日本新聞、シティ情報福岡が発信する情報が頼りで、その情報を覚えて店舗に行き購入していました。
現代でも広告の集中出稿時、天神博多に店舗を新規オープンする時、ネットを見ない消費者を狙った販促が該当します。大型店舗内で買い周りする際も当てはまります。
何より100年も前の1920年代に、消費者の心理を明確に分類したことがAIDMA最大の功績です。
AIDMA事例
●新聞広告やチラシを握りしめて来店し「これください!」と店員に詰め寄る
●ももち浜ストアで紹介されたカフェやラーメン屋、観光地にみんなが一斉に来店し行列ができる
●岩田屋、ソラリア、ららぽーと、キャナルシティ、イオン、ゆめタウン内を回遊して気になった商品を覚えておき、食料品売り場に行く直前に一気に買う
2. AIDCAS(アイドカス)
深夜の通販番組は大体この流れで作られている
対象●プロモーション全般
A(Attention)注目・・・・商品を知る
I(Interest)興味・・・・・興味を持つ
D(Desire)欲求・・・・・欲しくなる
C(Conviction)確信・・・買う理由を見つける
A(Action)行動・・・・・購入する
S(Satisfaction)満足・・・紹介、リピートする
AIDCASは消費者の購入心理に深く入り込むタイプのモデルで、「今買わなきゃ!」「これしかない!」「この人から買いたい!」と思わせたら勝ちのパターンです。
ジャパネットタカタやエバーライフなどの通販番組をはじめ、記事広告、ランディングページの構成に応用されています。購入後の満足感を高めれば紹介やリピート購入につながります。
この手法はベスト電器やマイまくら、眼鏡市場など丁寧な接客が売りの店舗にも通じるものがあります。
AIDCAS事例
●テレビでこんなお悩みありませんかと提起されて共感し、気づけばフリーダイヤルを回している
●ちょっと高いなと思っていたら「今ならこの価格!」「もう1個ついてくる!」「限定30セット!」
●電話オペレーターが親身に説明してくれるので孫のように信頼して不安なく買うことができた
3. AISAS(アイサス)
ネット創成期、人々はブログで情報共有していた
対象●指名買い●高級ブランド●競合が少ない商品
A(Attention)注目・・・商品を知る
I(Interest)興味・・・・興味を持つ
S(Search)検索・・・・ネット検索する
A(Action)行動・・・・購入する
S(Share)共有・・・・SNSに公開する
AISASは興味を持ったら検索し、購入後は感想などをレビューや口コミとしてネット上で共有するのが特徴。単純なモデルですがインターネット時代初期の消費者行動を端的に表しています。
広告で見た商品をYahoo!で調べて、買った物はamebloで紹介する流れが多く見られました。
AISAS事例
●KBCドーモで紹介していた商品をYahoo検索し、メーカーサイトでスペックを確認して購入
●お店で見た商品と同じものを村仲ともみがブログで紹介していた影響で買ってしまった
●ブラウザ(IEやネスケ)を立ち上げるとYahoo! JAPANが開くのが普通だった
4. AISCEAS(アイシーズ)
モノを買わなくなった時代のモデル
対象●自動車など高額な日用品●高機能商品●競合が多い商品
A(Attention)注目・・・・・商品を知る
I(Interest)興味・・・・・・興味を持つ
S(Search)検索・・・・・・ネット検索する
C(Comparison)比較・・・商品を比較する
E(Examination)検討・・・購入するか検討する
A(Action)行動・・・・・・購入する
S(Share)共有・・・・・・SNSに公開する
AISCEASモデルは、購入する前に他社商品との比較や代替品の検索、必要性の検討がネットでできるようになり、購入までが宮地嶽神社の参道くらい長くなった平成を代表する購買行動モデル。アイセアスとも呼ばれています。
ポータルサイトや口コミサイトで提供されるコンテンツが増え、比べやすくなりましたが決めにくくもなりました。
AISCEAS事例
●いいなと思ってもすぐに買わないでネットで調べ尽くすのが日常
●調べ尽くしてからお店に行くので店員の説明が逆に物足りなく感じる
●モノよりコト(黒川温泉旅行、サンセットライブ、推し活)にお金をかけて思い出づくり
5. AISEPAM(アイセパム)
個人情報を守るためシェアしない商品もある
対象●進学●不動産購入●金融
A(Attention)注目・・・・・商品を知る
I(Interest)興味・・・・・・興味を持つ
S(Search)検索・・・・・・ネット検索する
E(Examination)検討・・・購入するか検討する
P(Permission)許可・・・・承諾を得る
A(Action)行動・・・・・・購入する
M(Monopoly)専有・・・・共有はしない
AISEPAMは進学先を決める際やマイホーム購入、金融取引など、商品に個人情報が多く含まれている場合を表したモデルです。気軽に「ポチりました」と言えないジャンルの商品がどんなプロセスで購入されるかを表しています。
特徴として購入の許可を得る必要(P:パーミッション)、購入後にSNSに拡散しない専有(M:モノポリー)が含まれている点があります。BtoBのビジネスは全部当てはまるかもしれません。
ただ完全にシェアされないわけではなく、契約者が匿名で口コミサイトに投稿するケースがありますので企業や学校はケアが必要です。
AISEPAM事例
●悩みに悩んで決めた進学先が親に反対されてめっちゃ喧嘩した
●積水ハウスで一軒家建てたけど親友をBBQに招待しただけで誰にも言ってない
●九大女子だけど身バレが怖いのでキャンパス周辺の情報は一切シェアしない
6. AMTUL(アムツール)
お試しから始まる通信販売の王道モデル
対象●通信販売●コスメ、食品などの日用品
A(Aware)認知・・・・商品を知る
M(Memory)記憶・・・気に入った商品を記憶しておく
T(Trial)試用・・・・・無料トライアルや期間限定で試す
U(Usage)使用・・・・商品を購入する
L(Loyality)愛用・・・リピート購入する
通販ビジネスが多い福岡九州。
AMTULは通販の王道モデルで、商品を知ってからリピート購入に至るまでを表しています。
実際に手に取れない通販のネックを解消し、購入ハードルを下げる効果が大きいモデルですが、いかにリピーター(太客)になってもらうかが本当の勝負。愛用(リピート購入)を定額化して売上アップと長期囲い込みを実現したのがサブスクリプションです。
AMTUL事例
●銀鱈みりんのお得なお試しセットを購入したら、高級海産物のカタログが大量に送られてきた
●試しに買った芋焼酎が美味しかったので「本格焼酎毎月お届けコース」に申し込んだ
●欲しかった商品のクーポンが誕生月に届いたので久しぶりに利用して購入した
7. DECAX(デキャックス)
発見されることから始まるプル型の消費行動
対象●日用品●レジャー・観光●インフルエンサーが投稿しやすい商品
D(Discovery)発見・・・・・・商品を見つける
E(Engagement)関係構築・・・商品との関係性を深める
C(Check)確認・・・・・・・・詳細な情報を確認する
A(Action)行動・・・・・・・・購入する
X(Experience)体験と共有・・・商品体験を共有する
DECAXは検索広告やSEO記事で発見した後、ブログ、Youtube、メルマガ、Twitter、LINEなど複数のメディアを通じて商品の価値観や口コミを確認し購入に至るモデル。
ここに目をつけた芸人が家電系やグルメ系で◯◯芸人を名乗ることがトレンドに。博多弁TikTokerばりやわとんこつのように福岡をアピールできるインフルエンサーも登場しました。
お役立ち情報的なコンテンツが増えたのでWikipediaを見る機会が減りました。
DECAXに近いモデルで最初のきっかけを「共感(Sympathize)」としたSIPS(シップス)もあります。
DECAX事例
●「とは検索」や「おすすめ検索」の記事を読んでトレンドをチェックする
●オンライン接客やチャットボットの接客レベルが高いと安心できる
●買おうか迷っていた商品をナカジーも推していたので買う決心がついた
8. ULSSAS(ウルサス)
投稿にいいね!することから始まるSNSモデル
対象●SNSに投稿されやすい商品●指名検索されている商品
U(UGC)ユーザー投稿・・・ユーザー投稿や広告を見る
L(Like)いいね!・・・・・・投稿にいいね!する
S(Search1)SNS検索・・・・商品をSNS検索する
S(Search2)ウェブ検索・・・店舗等をウェブ検索する
A(Action)行動・・・・・・・購入する
S(Spread)拡散・・・・・・・自らもSNSに投稿する
冒頭でも紹介したULSSASの最大の特徴は検索が2種類あること。福岡人も気軽に買えるものについてはインスタ内検索で購入するかどうかをほぼ決めてしまいます。
その後第2段階のウェブ検索では売り場や価格などの情報を検索する程度となります。最後の拡散が2番目のL(いいね!)につながり自走拡大します。
リアルな情報を求めて検索方法がググるがタグるに変わり、更にタブるへと変化しました。
検索せずにアルゴリズムが推す投稿を起点に商品選びが進む「SEAMS(2023年)」というモデルもあります。
ULSSAS事例
●ネット検索より先に、口コミに近いSNSを検索するようになった
●店頭で気に入った商品を買う前にインスタのユーザー投稿を調べる
●今村敦子がインスタにアップしていた居酒屋に行ったら仲間から大好評だった
9. SAUSE(ソース)
メルカリで売ること(リセール)まで考慮した購買
対象●耐久消費財●メジャーな商品●再販可能な商品
S(Search)検索・・・・・再販価値も含めて検索する
A(Action)購買・・・・・購入する
U(Use)一時利用・・・・一時的に利用する
S(Share)再販売・・・・フリマで販売する
E(Evaluation)評価・・・再販価格を含めて評価する
SAUSEモデルがユニークなのは、商品が所有するものから一時利用するものに変わったことを示していることです。リセール価値は以前から自動車やブランド品では存在した考え方ですが、メルカリの誕生により、現在全ての物に広がりつつあります。
購入と再販売で二度おいしい商品が人気になる傾向にあります。買ったものを愛着を持って大切に扱うのではなく、再販価格が落ちないように大切に扱う時代になるのかもしれません。
すぐに現金化したい場合福岡人の頭にパッと浮かぶのはやはり高山質店でしょうか。最近は買取大吉もよく見かけますね。
SAUSE事例
●メルカリユーザーは再販売の方法を持ったため逆に新品購入機会が増加した
●売却を想定して新品購入するので、より高額な商品を購入する消費者も誕生
福岡の広告広報ご担当者様
ここまでお読みいただいた方は、福岡の経営者様や着実な成果+αを求められている広告広報のご担当者様だと思います。
購買行動モデルを理解すると必要な施策の大枠が見えてくるのがメリットです。
それと同時に自社に足りなかった施策も見えてきます。各段階のどこで失注することが多いか確認されることをお勧めします。
どうしたらいいか見えてきたら、そこから先の施策の具体化、実行、制作、運用は千年市場におまかせください。お待ちしております。
【ご参考】2024年04月26日発表のアドバタイムズ記事
博報堂、令和の「買物欲を刺激する20のツボ」を定義 買物研が発表
購買行動モデル2024。今回は福岡版で9種をご紹介!
購買行動モデルとは、ユーザーが商品やサービスを知ってから買うまでの行動変化を表したものです。
変化の様子を4〜7段階に分解することで購入意欲の高さを推測できるので、マーケティングの施策を企画したり分析する際に活用できます。
今回は【福岡版】として福岡のメディアや店舗、地名を使ってわかりやすく表しました。(敬称略)
さて、一人の女性が西新の自宅でスマホを見ています。
彼女はある化粧品に興味があるとします。「ウルサス(ULSSAS)」というモデルで彼女の行動を分類すると
インスタの投稿や広告を見ている(U)→まだまだ客
投稿にいいね!したり保存している(L)→そのうち客
商品をタグやタブで検索している(S)→お悩み客
商品をChromeやSafariで探している(S)→今すぐ客
Amazon、Yahoo、メルカリなどで購入(A)→成約客
商品をインスタにアップしている(S)→OB客
となります。
スマホで何を見ているか、何をしているかで購入までの距離感が分かるのがポイント。購入までのプロセスのどこにいるかが分かれば、企業や店舗は対策を打ちやすくなるので大きなメリットがあります。
ちなみにウルサスは日用品やコスメなどで使われる新しめのモデル。InstagramやXの投稿から情報を集めて購入を決め、どこで買えるかをwebで検索する2段階検索が特徴のフレームワークです。
マスメディア時代のAIDMAからSNS起点のULSSAS、これから増えそうなSAUSEまで9種類の行動モデルを解説
1. AIDMA(アイドマ)
2. AIDCAS(アイドカス)
3. AISAS(アイサス)
4. AISCEAS(アイシーズ)
5. AISEPAM(アイセパム)
6. AMTUL(アムツール)
7. DECAX(デキャックス)
8. ULSSAS(ウルサス)
9. SAUSE(ソース)
1. AIDMA(アイドマ)
100年前の1920年代にアメリカで提唱された元祖購買行動モデル
対象●主力商品●店舗内買い周り●非ネット層の買い物
A(Attention)注目・・・商品を知る
I(Interest)興味・・・・興味を持つ
D(Desire)欲求・・・・欲しくなる
M(Memoly)記憶・・・記憶する
A(Action)行動・・・・購入する
商品数が少なく情報がマスメディアに限られていた時代は、KBCやRKB、FBS、TNC、TVQなどのテレビや西日本新聞、シティ情報福岡が発信する情報が頼りで、その情報を覚えて店舗に行き購入していました。
現代でも広告の集中出稿時、天神博多に店舗を新規オープンする時、ネットを見ない消費者を狙った販促が該当します。大型店舗内で買い周りする際も当てはまります。
何より100年も前の1920年代に、消費者の心理を明確に分類したことがAIDMA最大の功績です。
AIDMA事例
●新聞広告やチラシを握りしめて来店し「これください!」と店員に詰め寄る
●ももち浜ストアで紹介されたカフェやラーメン屋、観光地にみんなが一斉に来店し行列ができる
●岩田屋、ソラリア、ららぽーと、キャナルシティ、イオン、ゆめタウン内を回遊して気になった商品を覚えておき、食料品売り場に行く直前に一気に買う
2. AIDCAS(アイドカス)
深夜の通販番組は大体この流れで作られている
対象●プロモーション全般
A(Attention)注目・・・・商品を知る
I(Interest)興味・・・・・興味を持つ
D(Desire)欲求・・・・・欲しくなる
C(Conviction)確信・・・買う理由を見つける
A(Action)行動・・・・・購入する
S(Satisfaction)満足・・・紹介、リピートする
AIDCASは消費者の購入心理に深く入り込むタイプのモデルで、「今買わなきゃ!」「これしかない!」「この人から買いたい!」と思わせたら勝ちのパターンです。
ジャパネットタカタやエバーライフなどの通販番組をはじめ、記事広告、ランディングページの構成に応用されています。購入後の満足感を高めれば紹介やリピート購入につながります。
この手法はベスト電器やマイまくら、眼鏡市場など丁寧な接客が売りの店舗にも通じるものがあります。
AIDCAS事例
●テレビでこんなお悩みありませんかと提起されて共感し、気づけばフリーダイヤルを回している
●ちょっと高いなと思っていたら「今ならこの価格!」「もう1個ついてくる!」「限定30セット!」
●電話オペレーターが親身に説明してくれるので孫のように信頼して不安なく買うことができた
3. AISAS(アイサス)
ネット創成期、人々はブログで情報共有していた
対象●指名買い●高級ブランド●競合が少ない商品
A(Attention)注目・・・商品を知る
I(Interest)興味・・・・興味を持つ
S(Search)検索・・・・ネット検索する
A(Action)行動・・・・購入する
S(Share)共有・・・・SNSに公開する
AISASは興味を持ったら検索し、購入後は感想などをレビューや口コミとしてネット上で共有するのが特徴。単純なモデルですがインターネット時代初期の消費者行動を端的に表しています。
広告で見た商品をYahoo!で調べて、買った物はamebloで紹介する流れが多く見られました。
AISAS事例
●KBCドーモで紹介していた商品をYahoo検索し、メーカーサイトでスペックを確認して購入
●お店で見た商品と同じものを村仲ともみがブログで紹介していた影響で買ってしまった
●ブラウザ(IEやネスケ)を立ち上げるとYahoo! JAPANが開くのが普通だった
4. AISCEAS(アイシーズ)
モノを買わなくなった時代のモデル
対象●自動車など高額な日用品●高機能商品●競合が多い商品
A(Attention)注目・・・・・商品を知る
I(Interest)興味・・・・・・興味を持つ
S(Search)検索・・・・・・ネット検索する
C(Comparison)比較・・・商品を比較する
E(Examination)検討・・・購入するか検討する
A(Action)行動・・・・・・購入する
S(Share)共有・・・・・・SNSに公開する
AISCEASモデルは、購入する前に他社商品との比較や代替品の検索、必要性の検討がネットでできるようになり、購入までが宮地嶽神社の参道くらい長くなった平成を代表する購買行動モデル。アイセアスとも呼ばれています。
ポータルサイトや口コミサイトで提供されるコンテンツが増え、比べやすくなりましたが決めにくくもなりました。
AISCEAS事例
●いいなと思ってもすぐに買わないでネットで調べ尽くすのが日常
●調べ尽くしてからお店に行くので店員の説明が逆に物足りなく感じる
●モノよりコト(黒川温泉旅行、サンセットライブ、推し活)にお金をかけて思い出づくり
5. AISEPAM(アイセパム)
個人情報を守るためシェアしない商品もある
対象●進学●不動産購入●金融
A(Attention)注目・・・・・商品を知る
I(Interest)興味・・・・・・興味を持つ
S(Search)検索・・・・・・ネット検索する
E(Examination)検討・・・購入するか検討する
P(Permission)許可・・・・承諾を得る
A(Action)行動・・・・・・購入する
M(Monopoly)専有・・・・共有はしない
AISEPAMは進学先を決める際やマイホーム購入、金融取引など、商品に個人情報が多く含まれている場合を表したモデルです。気軽に「ポチりました」と言えないジャンルの商品がどんなプロセスで購入されるかを表しています。
特徴として購入の許可を得る必要(P:パーミッション)、購入後にSNSに拡散しない専有(M:モノポリー)が含まれている点があります。BtoBのビジネスは全部当てはまるかもしれません。
ただ完全にシェアされないわけではなく、契約者が匿名で口コミサイトに投稿するケースがありますので企業や学校はケアが必要です。
AISEPAM事例
●悩みに悩んで決めた進学先が親に反対されてめっちゃ喧嘩した
●積水ハウスで一軒家建てたけど親友をBBQに招待しただけで誰にも言ってない
●九大女子だけど身バレが怖いのでキャンパス周辺の情報は一切シェアしない
6. AMTUL(アムツール)
お試しから始まる通信販売の王道モデル
対象●通信販売●コスメ、食品などの日用品
A(Aware)認知・・・・商品を知る
M(Memory)記憶・・・気に入った商品を記憶しておく
T(Trial)試用・・・・・無料トライアルや期間限定で試す
U(Usage)使用・・・・商品を購入する
L(Loyality)愛用・・・リピート購入する
通販ビジネスが多い福岡九州。
AMTULは通販の王道モデルで、商品を知ってからリピート購入に至るまでを表しています。
実際に手に取れない通販のネックを解消し、購入ハードルを下げる効果が大きいモデルですが、いかにリピーター(太客)になってもらうかが本当の勝負。愛用(リピート購入)を定額化して売上アップと長期囲い込みを実現したのがサブスクリプションです。
AMTUL事例
●銀鱈みりんのお得なお試しセットを購入したら、高級海産物のカタログが大量に送られてきた
●試しに買った芋焼酎が美味しかったので「本格焼酎毎月お届けコース」に申し込んだ
●欲しかった商品のクーポンが誕生月に届いたので久しぶりに利用して購入した
7. DECAX(デキャックス)
発見されることから始まるプル型の消費行動
対象●日用品●レジャー・観光●インフルエンサーが投稿しやすい商品
D(Discovery)発見・・・・・・商品を見つける
E(Engagement)関係構築・・・商品との関係性を深める
C(Check)確認・・・・・・・・詳細な情報を確認する
A(Action)行動・・・・・・・・購入する
X(Experience)体験と共有・・・商品体験を共有する
DECAXは検索広告やSEO記事で発見した後、ブログ、Youtube、メルマガ、Twitter、LINEなど複数のメディアを通じて商品の価値観や口コミを確認し購入に至るモデル。
ここに目をつけた芸人が家電系やグルメ系で◯◯芸人を名乗ることがトレンドに。博多弁TikTokerばりやわとんこつのように福岡をアピールできるインフルエンサーも登場しました。
お役立ち情報的なコンテンツが増えたのでWikipediaを見る機会が減りました。
DECAXに近いモデルで最初のきっかけを「共感(Sympathize)」としたSIPS(シップス)もあります。
DECAX事例
●「とは検索」や「おすすめ検索」の記事を読んでトレンドをチェックする
●オンライン接客やチャットボットの接客レベルが高いと安心できる
●買おうか迷っていた商品をナカジーも推していたので買う決心がついた
8. ULSSAS(ウルサス)
投稿にいいね!することから始まるSNSモデル
対象●SNSに投稿されやすい商品●指名検索されている商品
U(UGC)ユーザー投稿・・・ユーザー投稿や広告を見る
L(Like)いいね!・・・・・・投稿にいいね!する
S(Search1)SNS検索・・・・商品をSNS検索する
S(Search2)ウェブ検索・・・店舗等をウェブ検索する
A(Action)行動・・・・・・・購入する
S(Spread)拡散・・・・・・・自らもSNSに投稿する
冒頭でも紹介したULSSASの最大の特徴は検索が2種類あること。福岡人も気軽に買えるものについてはインスタ内検索で購入するかどうかをほぼ決めてしまいます。
その後第2段階のウェブ検索では売り場や価格などの情報を検索する程度となります。最後の拡散が2番目のL(いいね!)につながり自走拡大します。
リアルな情報を求めて検索方法がググるがタグるに変わり、更にタブるへと変化しました。
検索せずにアルゴリズムが推す投稿を起点に商品選びが進む「SEAMS(2023年)」というモデルもあります。
ULSSAS事例
●ネット検索より先に、口コミに近いSNSを検索するようになった
●店頭で気に入った商品を買う前にインスタのユーザー投稿を調べる
●今村敦子がインスタにアップしていた居酒屋に行ったら仲間から大好評だった
9. SAUSE(ソース)
メルカリで売ること(リセール)まで考慮した購買
対象●耐久消費財●メジャーな商品●再販可能な商品
S(Search)検索・・・・・再販価値も含めて検索する
A(Action)購買・・・・・購入する
U(Use)一時利用・・・・一時的に利用する
S(Share)再販売・・・・フリマで販売する
E(Evaluation)評価・・・再販価格を含めて評価する
SAUSEモデルがユニークなのは、商品が所有するものから一時利用するものに変わったことを示していることです。リセール価値は以前から自動車やブランド品では存在した考え方ですが、メルカリの誕生により、現在全ての物に広がりつつあります。
購入と再販売で二度おいしい商品が人気になる傾向にあります。買ったものを愛着を持って大切に扱うのではなく、再販価格が落ちないように大切に扱う時代になるのかもしれません。
すぐに現金化したい場合福岡人の頭にパッと浮かぶのはやはり高山質店でしょうか。最近は買取大吉もよく見かけますね。
SAUSE事例
●メルカリユーザーは再販売の方法を持ったため逆に新品購入機会が増加した
●売却を想定して新品購入するので、より高額な商品を購入する消費者も誕生
福岡の広告広報ご担当者様
ここまでお読みいただいた方は、福岡の経営者様や着実な成果+αを求められている広告広報のご担当者様だと思います。
購買行動モデルを理解すると必要な施策の大枠が見えてくるのがメリットです。
それと同時に自社に足りなかった施策も見えてきます。各段階のどこで失注することが多いか確認されることをお勧めします。
どうしたらいいか見えてきたら、そこから先の施策の具体化、実行、制作、運用は千年市場におまかせください。お待ちしております。
【ご参考】2024年04月26日発表のアドバタイムズ記事
博報堂、令和の「買物欲を刺激する20のツボ」を定義 買物研が発表